2005年12月30日

狐罠

>骨董の世界を舞台にしたミステリーです、自分には骨董品なんてなんでも鑑定団たまに見るくらいの知識しかないですし、美術品見ても感動とかしたこと無いんですがこの作品は楽しめました

騙されるほうが悪い言うのはよく聞く言葉ですが、骨董、古物商の世界ではそれが基本で目利きがどこまで出来るかによってすべてが左右されます、贋作をつかまれてもそれを余所に真作と賞して売りぬくこともありですし、真作を贋作として安く買い叩くことも問題無い。もちろん人間の道徳的な点では悪なのかもしれませんがこの世界ではそんな常識は全く通用しない

自分の鑑定眼だけを頼りに骨董を商う主人公の「旗師」宇佐見陶子。彼女が橘董堂から仕入れた唐様切子紺碧碗は、贋作だった。プロを騙す「目利き殺し」に陶子も意趣返しの罠を仕掛けようとするが・・・

とまあ殺人事件と骨董の話なんですが、他の北森作品の人物も少しだけ出ているので読んでいるとその分楽しめるかもしれません

こういった自分の知識の無い世界の話はそれだけでも楽しめます、色々な自分の知らない知識が入ってくるのはそれだけで十分読ませる力がありますね、ただこの作品はそういった部分だけでなく話としても良作です、骨董の世界に絡んだ殺人事件、主人公、陶子の魅力、贋作という危険な行為など読ませてくれます

単純にミステリーのトリックなどと言う点などから見たら凡作かもしれませんが骨董と言う魔物が住む世界の特殊性を良く表現していると思います、そしてなによりそういった人種があくまで自分の目でみて感動したものを残しておきたいと思う、商売人である前に一人の愛好家であるという点が子の世界の深さを表していると思います

お進め度 ★★★★☆

posted by テル at 23:29| Comment(0) | TrackBack(1) | 北森鴻 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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「狐罠」北森鴻
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