2005年12月16日

アイルランドの薔薇

南北アイルランドの統一を謳う武装勢力NCFの副議長が、スライゴーの宿屋で何者かに殺された! 宿泊客は8人――そこには正体不明の殺し屋が紛れ込んでいた。やはり犯人は殺し屋なのか? それとも……。宿泊客の一人、日本人科学者・フジの推理が、「隠されていた殺意」をあぶり出してゆく!
 本格推理界に衝撃を走らせた期待の超新星の処女長編!

というわけでこのブログでも何度か感想を言っている石持浅海さんの長編デビュー作です
テロ組織との交渉によるクローズドサークル、組織のメンバーと探偵役のフジとの微妙な力関係など設定をいかしてなかなか面白く仕上がっています

構成も無理無く読みやすく登場人物もそれぞれ特徴もあるしまあまあの良作です
問題としては地味って言うことでしょうか、ほぼ全員が捜査に協力的なせいで最初から最後まで犯人探しで終わるんで話の大きな盛り上がりには欠けます
殺し屋の存在価値も微妙ですしね

ただ個人的にこういった閉鎖空間で会話によって進んで行く話がすきなので個人的には非常に楽しめて読めました

お進め度 ★★★☆




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2005年12月09日

水の迷宮 石持浅海著

首都圏の人気スポット・羽田国際環境水族館に届いた一通のメール。そこには展示物の攻撃をほのめかす文章が書かれていた。困惑する水族館職員を傍目に、事件は勃発、それは3年前に過労死したと思われる元職員を思い起こさせる内容だった…

というわけでまた石持浅海さんの作品なんですが、帯に胸を打つ感動などと書かれていて期待しすぎたせいかそれほど感動はしませんでした
この人の作品は閉鎖空間での物語が多いのですが、今回もまた水族館内部だけで話は進んで行きます、こういった話は個人的に好きなんですが今回は水族館という少し特殊な舞台ということもあって、その構造や仕組みも楽しく読めました

ミステリーとしては探偵役の深澤がすこし完璧すぎるかと、作者が自分で謎を作って、その謎を作者の創った登場人物が解決するのだから当然とは言え謎の解明のためだけに存在するキャラクターのように思えました

あと最後もそれでいいのかと気にはなりましたね、人の死をそう簡単に収めていいものかと。ミステリーとしては伏線もしっかり貼られていて中々の出来だっただけに最後が少し納得行かなかったけどそれは人それぞれの考え方でかなり違ってくる部分なんでしょう

少しネタバレの感想




夏のロケット同様いい大人が無茶とも言える目標に向かって進んで行く姿はいいものだと思うんですが、あっちは一応打算と思惑があったのに大してこっちはそれがなかったんですよね、もちろん死んだ人の思いを果たしたいと思うの当然だと思うけれど、職員全員が事件を隠して故人の遺志を果たそうとするのに少し違和感はありました

お進め度 ★★★



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2005年12月03日

BG、あるいは死せるカイニス(石持浅海)

著者の作品の中では郡を抜いて異色の作品
世界が現在の地球とはまったく異なり人類の産まれてくる子供がすべて女、そのなかで限られた人間だけが男に性転換するという変わった世界の物語。
当然現在の日本の常識も通用せずレイプといえば男性が暴力で女性を犯すものではなく、複数の女性が数の少ない男性を襲い子供を作るために性行為を求める、と言った具合です

主人公船津遥の異母姉西野優子は男性化候補の筆頭に挙げられる優秀な女性だったがその彼女がレイプ未遂の痕跡を残して殺害される。そして優子の言ったBGとは?

とまあ一風変わった設定のミステリなんですが、こういった現在の世界になにか一つ違った設定を入れて、その設定によって起こりうる事件といった話は大好きで、西澤保彦氏の初期作品の多くや山口雅也氏の生ける屍の死などが思いつきますがこれらもお気に入りです

でこの作品なんですが、キーワードになっているBGなんですが、その世界ではある程度の情報はもっているはずのBGについての説明があまり上手くなされていないように思えます、主人公はこの世界の住人なんだからもうちょっとBGについて知っていて読者に説明するほうが自然、世界観の設定と登場人物の設定がうまく噛み合っていない様に思えました。

ミステリーとしてはその世界独特の理由による殺害、その真相の解明にも設定が上手く生きていて面白かった分だけ残念です

お進め度 ★★☆

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2005年11月30日

「扉は閉ざされたまま」 石持浅海著

石持浅海 扉は閉ざされたまま

最近お気に入りの作家の石持浅海さん
簡単なあらすじとしては
大学時代の親友を同窓会中に事故に見せかけて殺害した主人公の伏見亮輔、みんなを騙せたかと思いきや参加者の一人、碓氷優佳だけは疑問を抱く、そして二人の頭脳戦が始まる・・・
といったものです

基本的にある限定された空間で会話だけで話が進んで行くものが好きなのでこの作品も好きなんですが
同窓会の参加者が部屋にこもって出てこなかったら普通何とかして様子を確認するだろうと思ってそこが少し納得行かなかったかな、もちろん理由はつけてあるけど。病気で倒れている可能性もある友人を放置するほどの理由には思えなかった
多少の不満点はあるけど、途中の推理の過程なんかはおもしろいしかなりお勧めです

お進め度 ★★★★☆

posted by テル at 18:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 石持浅海 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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